■ 氏名
金子 宜正 (カネコ ヨシマサ)
KANEKO Yoshimasa

■ 所属部局/職名
Research and Education Faculty, Humanities and Social Science Cluster, Education Unit/Professor
教育研究部 人文社会科学系 教育学部門/教授

■ 学部・学科・コース等
Faculty of Education, Teacher Training Division (Arts and Crafts Education Course)
教育学部 学校教育教員養成課程(美術教育コース)

■ 連絡先
住 所
電 話
F A X
E-Mail
U R L

■ 出身大学院・研究科等

■ 出身学校・専攻等

■ 取得学位
教育学修士 (論文) 上越教育大学 教育学

■ 研究職歴

■ 委員歴・役員歴

■ 受賞学術賞
平成16年度日本デザイン学会年間論文賞 (2004)
2007(平成19)年度『美術教育学』賞(美術科教育学会) (2008)
平成21年度 高知大学 研究功績者賞 (2010)

■ 所属学会
美術科教育学会
 ( 国内)
大学美術教育学会
 ( 国内)
国際美術教育学会(International society for Education through Art ;INSEA)
 ( 国外)
日本美術教育連合
 ( 国内)
デザイン学会
 ( 国内)
美術史学会
 ( 国内)
美術教育研究会
 ( 国内)
日本学校教育学会
 ( 国内)
東北芸術文化学会
 ( 国内)

■ 専門分野
美術科教育学

■ 主な研究テーマ・活動
 小・中・高等学校における美術教育の理論と実践に関する研究については、学習指導要領及び評価規準の研究を通して、授業構成の方法や指導上のポイントなど、より具体的な教育実践に関する研究を行っている。
 美術教育については、国際的な視点からも理論と実践の両面から研究を行っている。とりわけ、20世紀初頭のドイツにあった総合芸術学校、バウハウスにおける美術教育の理念と方法について研究を行っている。バウハウスは、美学・美術史・デザイン・社会学ほか様々な分野から研究が行われているが、特に、ものづくりの原点に立ち戻り、時代を超えた画期的な美術教育を行ったことで注目を集めている。バウハウスの教育は、全世界の美術教育及びデザイン教育に多大な影響を与えた。バウハウスでは、学生の才能や創造性を引き出し、芸術的感性と人間的教養を高めるために、独自の教育方法が行われていた。特に、ヨハネス・イッテンがはじめた独創的な予備課程は有名である。私は、バウハウスの教育理念及び教育方法について研究するとともに、バウハウス退職後にイッテンがベルリンに設立した芸術学校イッテン・シューレにおける教育内容について研究を進め、1930年代にイッテン・シューレで竹久夢二や水越松南が行った墨絵の授業内容、及び自由学園からの留学生がイッテンから学んだ内容とそれが日本の構成教育運動に与えた影響について明らかにした。イッテンの芸術教育に与えた日本の伝統文化の影響は顕著であり、バウハウスの美術教育にみられる特性と日本の伝統文化にみられる思考との接点についても研究を進めている。人間を中心にした視点に基づき、知性と感性のバランスをはかりながら、学生の才能を引き出し、創造力を発展させていくバウハウスの教育の特質を明らかにしていくことは、我が国における今後の教育のあり方を考える上で重要である。私は、バウハウスやイッテン・シューレの教育理念や教育方法について、これまで紹介されることのなかった手書きの資料を含めて、当時の資料や文献等をもとに研究を行うとともに、我が国の伝統文化との接点に着目し、今日の我が国に活かすべき美術教育の視点や実践方法について探究している。

■ 研究についてのPR
 美術教育を単なる方法論として捉えるのではなく、ものづくりの原点に立ち戻り、人間の潜在的な能力や創造性を伸ばしながら、他教科や様々な分野と関連させ、総合的な人間形成を行うために活かしていくには、どのように美術教育を発展させたらよいかを研究の中心に据えている。美術教育は、感性を高め、心豊かな人間形成を目指す上で極めて重要な教科の一つであり、また、美術教育は、文化的視点を与え、国際性を育むとともに、児童生徒の発想力・構想力を高め、将来様々に活かすことのできる能力を発展させることができると考えている。
 1996年にベルリンのバウハウス資料館(Bauhaus-Archiv)において調査研究を行った。この調査により、書籍では知ることのできない当時の手書き資料(日記・書簡・草稿等)やオリジナル作品を調査し、更に現地の研究者から多くの聞き取り調査を行うことができた。これら一連の調査から、当時のバウハウスの教師の思索を知ることができた。併せてドイツで学校視察(ギムナジウム・ゲザムトシューレ)を行い、ベルリンにおける美術教育の現状について研究を行った。この視察により、ドイツの美術教育の現状の一端を知るとともに、現在どのようにバウハウスの教育が学校教育に活かされているかについて報告することができた。
 イッテンの研究では、文献調査だけではなく、イッテン夫人をはじめイッテンの御遺族や日本人留学生本人にも会い、研究を深めることができた。
 また、バウハウスに関連するイッテン・シューレと日本人とのかかわりについては、国内は勿論海外ではほとんど知られていなかったため、私の研究については国内外からの問い合せも多い。NHK新日曜美術館の担当者からは、NHKが欧州で行った取材の際に海外の研究者が私の研究を紹介したことから番組制作のため論文を資料提供してほしいと依頼され、ベルリンのイッテン・シューレにおける竹久夢二の日本画授業についてまとめた拙稿を資料としてNHKに提供した。これは2002年7月21日に「NHK新日曜美術館 独逸(ドイツ)、夢のかなたへ・知られざる竹久夢二」として放映された。また、2003年にアジア・デザイン国際会議において、ヨハネス・イッテンに関する研究発表(英語)を行ったところ、カナダ・韓国等海外の研究者から関心を寄せられ、問い合わせが多かった。ヨハネス・イッテンに関する拙稿は、以下の海外文献において紹介された。
  ・Johannes Itten und die Moderne, Hatje Cantz Verlag, Deutschland, 2003.
  ・Johannes Itten Alles in Einem-Alles im Sein, Hatje Cantz Verlag, Deutschland, 2003.
  ・Johannes Itten Wege zur Kunst, Johannes-Itten-Stiftung, Hatje Cantz Verlag, 2002.
  ・Avantgarde im Dialog, Bauhaus DaDa und Expressionismus in Japan, Bauhaus-Archiv, Berlin, 2000.
 ヨハネス・イッテンの芸術教育に関しては、今日再評価されており、ドイツ・スイスから巡回する大規模な展覧会が開かれた。この展覧会は日本にも巡回し、2003-2004年に日本で初めてイッテンの展覧会「ヨハネス・イッテン 造形芸術への道」が開催された。同展覧会において、開催美術館である宇都宮美術館からの依頼により展覧会の関連企画でイッテンの美術教育に関する研究発表を行った(同展は、京都国立近代美術館・東京国立近代美術館を巡回)。

■ 社会人・生徒を対象として可能な講演・授業(例えば講演題目)
・現代の図画工作および美術教育について
・現代のドイツで行われている美術教育の現状について−学校視察をもとに−
・バウハウスの芸術教育活動に関する連続講演会
・ヨハネス・イッテンの芸術教育と日本
・美術鑑賞入門
・近代デザイン史講座

■ 研究業績(論文・解説)

■ 研究業績(著書)
『バウハウスと戦後ドイツ芸術大学改革』/ 「ザールブリュッケン国立美術工芸学校(現:ザール造形芸術大学)における戦後芸術大学改革とバウハウス教育学の貢献―《主観的写真(subjective fotografie)》《ノイエ・グルッペ・ザール(neue gruppe saar)》《ドクメンタ(documenta)》等の動向をふまえて」(77−105頁)(2009)
 出版社:風間書房

Esoterik am Bauhaus Eine Revision der Moderne?/ Johannes Itten and Zen (pp.150−172)(2009)
 出版社:Schnell und Steiner

Anmerkungen zur japanischen Ausgabe der≫Bildlehre≪von Boris Kleint, In: Boris Kleint Malerei Glasbilder Plastische Bilder Stelen Kunst im oeffentlichen Raum 1933-1992 (pp.202−203)(2009)
 出版社:Verlag St. Johann Saarbruecken

『ヨハネス・イッテン 造形芸術への道 論文集[展覧会関連企画(講演・研究発表)論文集』/ 「イッテン・シューレに学んだ自由学園からの留学生」(pp.53−80)(2005)
 出版社:宇都宮美術館

改訂高等学校学習指導要領の展開 芸術科〔美術、工芸〕編美術科〔専門〕編(共著)(2000)
 出版社:明治図書出版

高等学校学習指導要領解説芸術(音楽・美術・工芸・書道)編音楽編美術編(1999)
 出版社:文部省,教育芸術社

バウハウスにおける造形教育理念に関する一考察-対極の概念と対比の思考-(1996)
 出版社:バウハウス叢書別巻1 バウハウスとその周辺I 美術・デザイン・政治・教育(中央公論美術出版)

実践記録 自分だけの形を求めて-積層工芸-武蔵村山高校の授業から-(1988)
 出版社:図画工作・美術(三晃書房)

■ 研究業績(口頭・ポスター)

■ 研究業績(特許)

■ 研究業績(その他の活動)


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